【中老鉄路】ラオス‐中国高速鉄道の車両デザイン決定
現在、ラオスでは、首都ビエンチャンと中国(雲南省)とを結ぶ高速鉄道を走らせる計画に向け、国内で着々と鉄道建設工事が進められています。
この計画は、2021年内の開通を目指しており、特にラオス建国46周年の2021年12月2日に開業式典をやりたいようです。
もう来年ですね。
今回は、その車両デザインが決定したとのニュースです。
情報によると、「CR200J」という車両が採用され、愛称は「Hulk(ハルク)」だということです。
鉄道には詳しくないですが、緑色だからハルクなのでしょうか?
・ラオスの自然をイメージさせる色で良い
・白色が良かった
・自分がデザインしたかった
など、勝手な意見もさまざまに。
個人的には白色が見慣れていますが、安全に走ってくれれば別にデザインはなんでもいいかな、と(笑)
この高速鉄道は、ラオス側では首都ビエンチャンと、中国国境の街ルアンパバーン県ボーテンを走らせる工事をやっています。
総工事費は約60億ドルで、そのうち7割が中国が拠出。
ラオス負担分の3割も借金で賄われていて、担保ががっつりついているとか。。
ラオスの財政予算規模からすれば、これはキャパシティを超えているのではないかと誰しもが思う規模。
借金負担に見合い、ラオスの将来に寄与するものになってくれれば良いのですが。
この計画はもともと、中国の「一帯一路」政策のもと、
南北に:北京ーバンコク、
南に行けば:マレーシア、シンガポール、
西に行けば:ミャンマー、
東に行けば:カンボジア、
というインドシナ半島各国と中国を結ぶ計画になっていました。
海に面していないために海運を持たないラオスにとっては、
陸路で各国を結ぶ国としての存在価値に期待している、という意見も。
現在のラオスの状況を考えると、
他国に輸出するほどの工業を持たないラオスよりかは、輸出国となる他国の方がメリットは高いでしょう。
鉄道で各国を結ぶと言っても、空路のハブと違って鉄道は素通りをされてしまうので、中継地点としての強みというか付け入るスキを見つけないと、ラオスは食い物にされちゃいますね。
輸入依存のラオスにとって、今までよりもその輸入が容易になるというメリットはありますが、国レベルを見た際に。相対的には。。。
人の流れはつかめる可能性があるので、ラオス得意の観光業やそこからビジネスを拡げられると良いですね。
ちなみに、この高速鉄道の速さですが、
平野部の最高時速で、(乗客)時速160㎞/h、(貨物)時速120㎞/hとのことです。
日本の新幹線では最高時速300km/hを超えるものもあり、それに比べると遅そうですが、ラオス北部の山道をトラックが走る陸路よりかは便利になるでしょう。
そして、まずは速さよりは安全第一で。
ラオスで新たなビジネス・産業の商機になってくれることを祈ります。